外出自粛明けで学校や部活、クラブチームの活動が徐々に再開し始めていた7月頃、体の痛みを訴える患者が多発しましたよね。
きっと、身体が固まっている状態で急に運動を再開したせいで、身体にさまざまな不具合が出たのだと思います。
中でも、もっとも多かった症状が、膝蓋靭帯(しつがいじんたい)の痛み。
膝蓋靭帯炎(しつがいじんたいえん)とか、膝蓋腱炎(しつがいけんえん)とも呼ばれる疾患です。
また、ジャンプするような動きが多いスポーツで受傷するケースが多く、ジャンパー膝とも呼ばれます。
では、なぜ外出自粛明けに膝蓋靭帯炎が多かったのでしょうか?
自主トレーニングで繰り返しジャンプしていたからでしょうか?
もちろん違います。
その答えは、何人かの患者さんに聞いて分かりました。
患者さん達は家にいる間、足を何処かに乗せて脚を伸ばしている時間がとても長かったのだそうです。
つまり、膝が過伸展された状態。
膝が過伸展されている時間が長いと、十字靭帯が硬くなります。
ずばり、それが原因。
RMTの理論では、この十字靭帯の固さが、膝蓋靭帯炎の一番の原因なのです。
ちなみに、ジャンパー膝の場合は、着地での膝の過屈曲が原因です。
過伸展だけでなく、過屈曲でも十字靭帯は固くなるのです。
では、固くなった十字靭帯をどう緩めるのか?
十字靭帯が原因と言われても、その十字靭帯をどう施術するのか?
治療家なら、すぐに思いますよね。
何故なら、十字靭帯は膝の中にあり、直接さわる事が不可能だからです。
さわる事のできない十字靭帯…
どう施術すればよいのか?
RMTでは、十字靭帯をストレッチする事で膝蓋靭帯炎を施術します。
だからといって、ただ膝を引っ張ればよいというわけではありませんし、前十字靭帯と後十字靭帯では、アプローチの仕方はまったく違います。
ですが、この十字靭帯のストレッチによって、膝蓋靭帯炎は最短一回完治が可能となるのです。
さらにいえば、十字靭帯はオスグッドにも関係します。
オスグッドでも脛骨粗面が「ボコッ」と出っ張ったタイプと、脛骨粗面周辺が「ボワン」と膨らんだタイプがありませんか?
その違いには、十字靭帯が関係しています。
今まで、かなりの数のオスグッド施術を見聞きしてきましたが、「ボワン」と膨らんだタイプのオスグッドは治りづらいそうです。
しかし、そんな治りづらいオスグッドでも、RMTなら的確に治せます。
そのポイントは、十字靭帯のストレッチ。
ジャンパー膝(膝蓋靭帯炎・膝蓋腱炎)や難治のオスグッド患者が来た場合は、ぜひ、十字靭帯のストレッチを攻略してみてください。
きっと良い結果になるはずです。